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こそけんコラム
17. たばこと赤ちゃん

17. たばこと赤ちゃん

「たばこの煙は子どもへの虐待」とまでいわれるくらい、たばこはぜんそく・呼吸器疾患・中耳炎の 原因や、乳幼児突然死症候群 (SIDS) の誘因となるといわれています。さらに身長の伸びが悪い、知能指数も低くなる、虫歯が増える、成人後の発ガン率が高くなるなどとも いわれています。また、喫煙妊婦から生まれた赤ちゃんの尿中には、発がん物質が含まれていたという 報告もあります。

実は、喫煙妊婦さんや夫に禁煙をお願いするとき、その両親も喫煙者であるにもかかわらず、本人たち はぜんそくもなく、身長も高く頭も良さそうな方もいますから、「たばこが体に悪いのは知っていま す」と聞く耳持たずの方もいます。
しかし、赤ちゃんの代弁者となっての話はやめられません。
赤ちゃんはお母さんの血管 (血液) から へその緒を通して酸素や栄養分をもらって生きていて、おなかの赤ちゃんに影響がないとは言い切れ ないこと。たばこの影響で赤ちゃんに十分な酸素が回らなければ、発育の悪い赤ちゃん (胎児発育 不全・胎児発育遅延) になる可能性や、苦しくて早く出たがるようになったり (切迫早産・早産)、胎盤が赤ちゃんの出る前にはがれてしまう大変な病気 (胎盤早期剥離) になることもあるなどの説明 をします。

喫煙は免疫力を低下させます。ちょっとした風邪はもちろん、インフルエンザ感染リスクも高くなる といわれています。免疫力低下は、感染症だけでなく発がんにも関与している可能性が指摘されています。
特に喫煙女性には、赤ちゃんのためにもですが、自分の健康のためにも妊娠してからではなく、妊娠 前から禁煙を考えてほしいと思います。