ここ数年、祖父母の協力について気になることがあります。
自治体によっては、祖父母教室を開催している所もあるようです。社会変化により、子育てにおいて祖父母や地域の協力が不可欠と なってきていますが、協力する上で気をつけて欲しいことがある からだと思います。
「主治医からの孫育てアドバイス」という本を小児科医・精神科医 のご夫婦が書いておられますが、その冒頭に「子どもと共に親は 育つといいます。孫育てしながら、ジジ・ババもちょっぴり育っ てみませんか」と。
山本五十六の名言「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ」を子育てに応用して、平川洋児先生 は「してみせて、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」と言っておられます。
これを親育てに当てはめると、ジジ・ババは自分が親になったとき、自分の親からしてもらったようにすればいいということです。
しかし、高度成長期と共に核家族が増えたこと、祖父母の力 (家 での地位) が弱くなったこと、過保護、物質的な豊かさを求める 社会になってきたことなどで、家族構成や子育て環境が変化して きました。
良い面もありますが、その影響がいろいろな所に問題 となって出てきていると思います。その一つに「ジジ・ババの子育ての協力の仕方」が上げられると思います。一世代あるいは二世代前の子育てにおいては、核家族で親を頼ることを せずに子育てしたという人が多いでしょう。また逆に自分たちは仕事に 追われ、ジジ・ババに子育てを全面依存した人もいるでしょう。
そういう人がジジ・ババになればどのようにしてよいのか分からなくて 当然かもしれませんね。
最近のお母さんたちからの相談や、私が接してきた妊産婦さんを 取り巻く実父母・義父母の様子を見て、日頃感じていることを 「ジジ・ババ」シリーズとして取り上げてみたいと思います。