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こそけんコラム
49. 現代っ子「雨ニモアテズ」

49. 現代っ子「雨ニモアテズ」

宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」という詩をもとにしたパロディー 「雨ニモアテズ」というのを岩手県盛岡市の小児科医師が学会で発表した、というニュースを読んで、「何とぴったりと表現している」と思いました。作者はどこかの校長先生らしい、とのことです。
雨ニモアテズ 風ニモアテズ 雪ニモ 夏ノ暑サニモアテズ ブヨブヨノ体ニ タクサン着コミ 意欲モナク 体力モナク イツモブツブツ 不満ヲイッテイル 毎日塾ニ追ワレ テレビニ吸イツイテ 遊バズ 朝カラ アクビヲシ 集会ガアレバ 貧血ヲオコシ アラユルコトヲ 自分ノタメダケ考エテカエリミズ 作業ハグズグズ 注意散漫スグニアキ ソシテスグ忘レ リッパナ家ノ 自分ノ部屋ニトジコモッテイテ 東ニ病人アレバ 医者ガ悪イトイイ 西ニ疲レタ母アレバ 養老院ニ行ケトイイ 南ニ死ニソウナ人アレバ 寿命ダトイイ 北ニケンカヤ訴訟 (裁判) ガアレバ ナガメテカカワラズ 日照リノトキハ 冷房ヲツケ ミンナニ 勉強勉強トイワレ 叱ラレモセズ コワイモノモシラズ コンナ現代ッ子ニ ダレガシタ
宮沢賢治が「雨ニモ負ケズ」は、こういう人になりたいと自分に いいきかせた素朴で力強い詩だが、そのころ日本中はどこも貧し かった。
今は豊かでお金を出せば何でも手に入るという時代。
マザーテレサの「この地球上に二つの飢えた地域がある。一つはアフリカ、もう一つは日本。アフリカは物質的な飢え、日本は精神的な飢えである。」という言葉を思い出した。大人が変わらなければなぁと思います。あなたは「雨ニモアテズ」を読んでどう感じましたか。