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こそけんコラム
43. 遊ぶこと

43. 遊ぶこと

子どもは本来、遊ぶ生き物です。
遊ぶことは子どもの成長にとって 欠かすことのできないことです。

みなさんは幼い頃にお母さんやお父さん、おばあちゃんやおじいちゃ んと遊んだ思い出がありますか。いま同じように我が子と遊んでいま すか。
成長とともに遊びは周囲の大人から兄弟姉妹、友だちへと広がって いき、他者との関わりが複雑になってきます。遊びながら喧嘩もすれ ば仲直りもする。悲しくて泣き、悔しくて泣き、うれしくて泣き、笑 いすぎて泣き、もらい泣きなど、いっぱい涙を流す経験をして、これ が心のエネルギーとなって成長するのです。

最近の乳幼児虐待や若者によるホームレス襲撃事件、子が親の、親 が子の、兄が妹の命を奪う事件、通りすがりの殺人事件、事件の多さ 残酷さに心が痛いです。マザーテレサの言葉通り「日本は精神的な飢え」なのでしょうか。
子どもは遊びを通して、他者との関わり方を知り、社会のルールを 学びます。弱者を守る「やさしさ」が育ちます。また遊びでいろいろ な危険を体験し、身のこなし方 (危険回避力) を体得します。これが 「生きる力」の源泉であり、他者の命を脅かさない「やさしさ」の源 泉ともなるのです。
大人がしいたレールで遊ぶのではなく、子どもを自由に遊ばせる。自由というのは放任ではなく、大人は目配りを怠らず、いざというと きには手が差し伸べられるように見守る。このような遊びを最近の子 どもたちは体験しているだろうか。