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こそけんコラム
40. 子育て倶楽部③

40. 子育て倶楽部③

化粧っ気のない顔、髪もバサバサ、鏡を見る暇なく大声をはりあげ、今日も一日が始まる。幼稚園年長の長男、2 歳の長女、もうじき 1 歳の次男に囲まれ、泣き笑いの賑やかな毎日。つい長男を叱ってしまうことが多く日々反省です。感情的に怒ってしまう自分に腹が立ち、寝顔を見ては「ごめんね」とつぶやく。
「子は神様からの預かりもの、どの子にも神様がいてどの子にも宝物がいっぱいつまっている。“愛と信頼”という目と手と心で包んで小さな胸を温めてあげる。子を温めながら自分もさらに温められる。そうして子育てには大きな恵みがある。」「一人一人の子どもの賜物をさがし、励まし育てあげることが大切。」「青、黄、赤、白、それぞれの色の光が大切、青色は青く光る、黄色には光ならない。」とある人から聞いた。いつも自分に言い聞かせてる。その子のすてきな所をグングンひっぱって輝かせてやりたいと思う。子どもの遠くを見て、待つ子育てをしたいと思う。
ある日「おかあちゃん、幼稚園の木に顔があったよ。生きているんだね。木にも手や足があるもんね。」と長男が言った。以前“ふゆめがっしょうでん”という木の芽の冬の姿の写真を拡大した本を借りたことがある。木の芽が顔になって見える本だった。それを覚えていて、彼は木に登った時に自分の手と足とで感じたのだ。「木が生きている」と言った我が子に、すごいなと驚いた。
子どもを育てながら、子どもからたくさんのことを学び私自身が大きくなっていく。子どもがいたから知り合えたたくさんの人達、子どもがいたから分かった親の苦労、まさに「育児は育自」だなあと感じる。

8 年前の機関紙に載った作文です。(紙面の都合上、編集しています。) 夢中で子育てしている日常に、ちょっと一息し、我が子の成長、輝きを感じるって素敵ですね。
とても若いおかあさんでしたが、本当に愛情たっぷりに甘えさせ、時に叱り、見守っていた姿を思い出しました。親は無免許運転、子育てをしながら自分も成長している、まさに「育児は育自」ですね。