前に戻る

こそけんコラム
new 6: 抱かれる側 (赤ちゃん) の気持ち

new 6: 抱かれる側 (赤ちゃん) の気持ち

「抱いてばかりいたら何もできない」「寝たと思って布団に寝かせると、また起きて泣くので抱っこばかり」という状況をよくお聞きします。
そこで今回は「抱かれる側 = 赤ちゃん」の気持ちを想像してみました。


・ 新前ママとパパの抱っこは、初めは何となく居心地が今一なんだけど、だんだんママとパパの抱っこが一番心地良くなるんだ、不思議だね。

・ 寝るのもだんだん飽きちゃうんだ。起きているときは一緒におしゃべりしたいよ。だって話しかけられると脳が刺激されてワクワクするんだ。

・ 泣いたら一応「どうしたの」と声をかけてくれるとうれしいな〜。黙っていたら気づいていないのかと心配になるからね。でも慌てて抱いてくれなくても大丈夫だよ。オムツを替えてもらったらちょっとお腹が空いていても 15 分くらいは我慢できるよ。ゆっくりおっぱい飲みたいからね〜。

・ 何だかそわそわして抱かれると寝ていいのかどうか迷っちゃうよ〜。用事が済むまで泣いて待っているから早く用事を済ませてしまってよ。それから抱いてもらうと落ち着いて寝られるんだけどな〜。

・ 抱かれて「眠くないけど気持ちよくて寝ちゃったとき」はお布団に寝かされると目が覚めるんだ。だって本当は眠くなかったんだもの。

・ ちょっと泣くとすぐに抱くんだもん。時には大泣きして (大声出して) ストレス発散したいから、もう少し大きな声で泣くまで待ってていいよ。

・ ママのお腹の中で聴いていた歌や音楽を聴くと、何だか気持ちよくなるよ。もちろんママの声が一番好きだけどね。

・ おばあちゃん、あまり「抱き癖がつく」って言わないでよ。抱かれるととっても気持ち良いんだよ〜。「抱き癖」って言うのは、古人の知恵で「泣いていても慌てて抱かなくても大丈夫だよ」ということを教える言葉なんだよ、たぶんね。

・ 抱かれるととっても安心するんだ。ママやパパ、おじいちゃん、おばあちゃんだってそうでしょう。この安心感は「少しだけ待っていて」その後に抱かれるとより強い力となるんだよ。抱かれるという希望は、待っていても必ず裏切られずに抱かれるということが大切なんだって。



お母さんは、産後の 1 ヶ月健診を過ぎると、やがて普段通りの生活に戻りますが、赤ちゃんのお世話がプラスされ、毎日がとても忙しくなります。

泣き叫ぶ我が子に振り回されるお母さんの姿が目に浮かびます。

赤ちゃんにとって大切なのは“求めるものは得られる”という結果です。
待っていたら必ず得られるという体験をすることで、信頼感が多くより強く獲得されるのです。
おむつがきれいにしてあれば、お母さんの手が空くまで抱いていても慌てなくて大丈夫。そして「待たせたね。ゆっくり相手をしてあげるよ〜」とゆったりとした気持ちで抱いてあげましょう。
これが、我が子の“希望が満たされる瞬間”なのですから・・・。

(メディカルアイズに掲載)
http://www.medicals-i.com/columnist/54