今日、新聞のくらしのページに「母子手帳で知った愛」という記事が載っていました。
ん〜なんだろうと思って読んでみました。
画家・しの武さんという方がエッセーを出版されたという記事でした。
私は存じ上げない人だったのですが・・・。
エッセーを読んでみたいと思いました。
記事の中では、エッセーの中の 3 年前に自分の過ごした児童養護施設を訪ねた際のエピソードが紹介されていました。
先生から「最近、出てきたのよ」と自分の母子手帳を手渡されたそうです。
そこに「おっぱい良好でした」と記載された文字に手が震えた。
「ああ、私はちゃんと母に抱きしれられ、母乳も飲ませてもらったんだ、と。ずっと愛されていなかったと思ってきたけど、そうではなかったと気づき、自分の人生を受け入れられた」
しの武さんは鬼の絵を描かれるそうですが、この時を境に優しい表情になったと周囲から言われるそうです。
読んでいて、私たち助産師も改めて母子手帳について考えなければと思いました。
標準の母子手帳は記載スペースが狭く、もっとスペースがあればと思うことがよくあります。
自治体 (予算のある自治体です) によってはサイズを大きくしたり、内容を加えたりしています。私たち記載する方もとても書きやすいです。
持ち歩くには小さい方がよいかもしれませんが、記録に残すという意味では、少し大きくてもよいのではないかと思いますね。
しの武「おにの家」という HP がありました。
興味のある方はこちらですよ。
http://www.oni-no-ie.jp

私の母が保存していたものです。
「母子健康手帳」が作られたばかりの頃です。
今のように、定期的な健診が決められていなかったのでしょう。
私は第三子で、母もまじめに健診を受けていなかったようですね。
でも、少ないながら記載されているのを見ると嬉しいです。
私は過去に、母子手帳の記載に大失敗したことがあります。
産婦さんにとっては大切な記録なのですが、出生時の体重等の数字を間違って他の赤ちゃんの記録を記入してしまいました。
修正しなければならないのですが・・・どうしよう・・・まずは産婦さんに謝らなければと、お詫びに行きました。
そして修正方法として、間違いを修正テープで消した後、他の記載されていない母子手帳からそのページをコピーし、それを貼って記載し直す、ということで了解して欲しいとお願いしました。
これが記録として残ると思うと本当に申し訳なくて、産婦さんにお許しをいただいたとき、これからは絶対に気を付けようと気を引き締めました。
大切な大切なお母さんの記録です。
忙しさを理由に、意外と書く字が雑になりがちな母子手帳ですが、丁寧に書くよう心がけています。
最近は老眼で、本当に小さいスペースなので書くのに苦労します。
マザリーでは、母子手帳用にジェットストリーム極細 0.38 を準備しました (笑)